地域づくりブログ

地域を愛し、誇りを持って働き、暮らし、輝いている地域人(ちいきびと)の物語を紡ぎたい。

料理から暮らしを見直す「高鍋食の文化祭」

 森の新聞社の森千鶴子さんのお誘いで、宮崎県高鍋町で開催された「食の文化祭」に参加してきました。食の文化祭は、「家庭料理大集合」とも言われていて、普段家庭で食べている料理を持ち寄って、それぞれの暮らしを語り合う取り組みです。森さんと私が一緒に関わっている大木町でも実施できないかと検討しているので、そのスタッフたちと一緒に行ってきました。

 高鍋町は宮崎県の中央にあり、人口は21千人と大木町(14千人)と比べるとやや大きな町です。天気がよかったので、高速道路から畑に組まれた櫓に大量の大根が並んでいる景色が目に入りました。このあたりでは干し大根が有名なのだそうです。大木町と同じく農業が盛んな土地柄なのだなと思いながら、街に入りました。

f:id:hmasa70:20170210145921j:plain

丘からみた高鍋町の様子

 

 高鍋町の食の文化祭は、今回で7回目だそうです。当初は森さんを講師に招いて、勉強しながら実施したそうですが、今はフードランナーという食育に関心の高い保育士や管理栄養士など人たちが中心となった団体が実施しています。文化祭の前日にフードランナーの方々と親睦会をさせていただいたのですが、みなさんから料理を通じて食文化や暮らしの見直しをしたいという熱い思いを感じて、こうした熱心な方々と一緒に大木町でも食の文化祭を実現できればと思いました。

 食の文化祭の当日は、早朝からスタッフの方々と一緒に準備のお手伝いをさせていただきました。私たちの役割は受付のサポートです。参加者はレシピと料理を1〜2品持参されます。レシピの記入や料理の写真撮影も並行して行うので、どうしても混雑が生じます。料理とレシピがばらばらになると、後で資料として使えません。イベント準備と並行してデータ整理を行うのはなかなか大変でした。最終的には100皿以上の料理が集まり、追加のテーブルを出して対応するくらいの反響でした。 料理は試食前にすべて紹介するのが高鍋式。司会者がマイク片手に料理が並んだテーブルを回り、出品者の思いやこだわりを聞きてまわります。小学生の女の子が焼いた卵焼きをお父さんが燻製にしていたり、おじいちゃんと孫娘が鹿肉を使ったジビエ料理を出していたりとさまざまです。紹介を聞くたびに食べてみたい料理が増えていきました。

 

f:id:hmasa70:20170211102457j:plain

卵焼きの説明をする子どもたち

 

f:id:hmasa70:20170211104752j:plain

ジビエ料理を孫と一緒に説明してくれました

 

 1時間以上に及ぶ紹介を終えるとようやく試食会です。「いただきます」の直後、人が群がる料理があったので、何かと聞いてみたら、樫の実からつくった「かしコンニャク」でした。実をアク抜きしてデンプンにするまで1ヶ月もかかるため、つくり手がおらず、地元の人でもめったに食べられないそうです。昔の人の貴重なタンパク源だったそうで、非常に素朴な味でした。品評をしたり、コンテストを行うわけでもなく、ただ一緒に料理を囲みながら食事をするだけのシンプルな取り組みですが、キャベツ農家が加工品づくりに取り組んだり、いろんな交流や展開につながっているそうです。あまり意図を持ち込まずに、続けることが大切なのかなと思いました。残った料理もみんなタッパーに詰めて持ち帰るなど、エコロジーな取り組みでもありました。 今回、実際に裏方を手伝ったことで、受付や洗い場の確保、会場の広さなど、大木町で行う際の課題も具体的に見えてきました。何より複数のスタッフで共有できたことがありがたいことです。ぜひ大木町で一度実現したいと思います。 

 

f:id:hmasa70:20170211111439j:plain

試食会の様子。人気の料理はすぐになくなってしまいました

 

f:id:hmasa70:20170211113945j:plain

かしの実でつくった「かしこんにゃく」